インドへ行ってきました・・・その③
- Yumi Someya
- 2015年3月5日
- 読了時間: 3分
一夜明け、WEチームも無事(?)に到着を喜び、
チャタジーさんから「気候変動の概要について」の講義です。
つたない文章で少々長いですが、ぜひ読んでみてください。

気候パターンは長期間に渡って変動するもので、
既にその影響が出てきているのは日本でも何となく感じていると思います。
インドの農村地帯では、
雨が降る時期が変わり、種を撒いたり苗を植える時期が読みづらくなっているそうです。
雨が降って欲しい時期に降らないと種は発芽しませんし、苗も枯れてしまいます。
やり直そうとしても貧しい家ではもう種や苗を買うお金がなく、直接生活に響いてしまいます。
インドといえば最近はIT技術というイメージですが、現在でもGDPの20%は農業に係わるもので、
その農業には農村部の人口の60%が従事しているそうです。
気候変動の原因はやはり開発によるものが大きく、
インドはまだまだ開発途上で、開発の為に化石燃料を燃やし電力を作っています。
大規模工場を誘致・建設する為に森林の伐採も急速に進んでいます。
また、インドの温暖な地域ではコメを年に3回作る事が出来るそうです。
しかし、インドは元々水資源が豊富ではありません。乾季にコメを作る為に、
場所によっては300mもの井戸を掘って稲作を行っているそうです。
一聞すると沢山の米を収穫出来て良い事のように感じますが、
乾季に2~3haの土地でコメを作る為に必要な水は、100の家族が1年に飲む量と同じ位必要で、
乾季にコメを作る事は経済的には意味がありますが、環境への影響は計り知れないものがあります。
温暖化による海面上昇と地下水の汲み上げによる地盤沈下、
気候変動による頻繁なサイクロンの発生により塩害による影響も少なくありません。
このような環境の変化は農業に多大な影響を及ぼし、
貧しい農業従事者が被害を被るというマイナスのスパイラルが起こっているのがインドの現状なのです。
厳しい現状ばかり並べてしまいましたが、
もちろん、これらの解決の為に政府やDRCSCの様な団体も、地道な活動を続けています。
DRCSCでは気候変動に適応する為、農家に栽培する作物の種類を増やすよう指導しています。
例えば、粟やキビ、豆類はコメの1/5の水で作る事が出来るし、
多年植物を同じ畑で一度に作る(混植)ことで、不定期な干ばつや大雨に適応しやすくしています。
化学肥料や化石燃料の使用を減らす事ももちろん、大きな視点においては大切なことです。
インドの農村部ではこれら事は直接生活に影響していると前述しました。
それは生きるために必要な食料を確保出来るかという切実なものです。
最後に食の安全(Food Security)に関する4つのキーワードを教えて頂きました。
・Food Availability(食べ物があるか)
・Food Accessbility(買う事が出来るか)
・Food Utilization(平等に食べられているか)
・Food Preparation(上手く使っているか)
講義の内容はどれも現実に起こっているシリアスな話ですが、
お茶目なチャタジーさんは時折インドジョーク(?)を交えわかりやすくお話頂き、
久しく机上の講義から離れていた私でも、
眠くならずに(笑)食い入るように聞く事が出来ました。
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